わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

「あんさんぶる荻窪」の財産交換は特養のためではなかった(一般質問しました)

 2016年2月16日、本会議にて一般質問を行いました。以下はその原稿です(実際の発言は原稿と異なるところもあります)。
1.あんさんぶるの財産交換について
 一般質問をいたします。今年の年頭から、株価が下げ続けてきました。また、先日発表されたGDPは年率マイナス1.4%と経済が悪化しています。賃金の引き上げは一部の大企業にとどまり、それさえも、円安と消費税引き上げによる物価の上昇に打ち消され、4年連続実質賃金がマイナスという数字も出ています。安倍政権の責任は重大です。
 杉並区の区民所得もこの間、急速に減少しており、区民の生活は、いっそう厳しくなっています。
 このような状況下、公共の役割は重要です。その中で今日は施設についてうかがいますが、学校はもちろん、図書館、児童館、体育館、など、無料または安価で使える公共施設の役割は生活を支える上でも、いっそう重要になっており、杉並区の姿勢が問われるところです。
(「子どもの居場所守ろう」と署名、集会、ポスター) 
 まず、「あんさんぶる荻窪」について質問します。この1年間、本会議で毎回とりあげてきました。どう考えても、杉並区の損にこそなれ、ちっともいい話ではないからです。
 取引の相手方である財務省の方も、地元の方が話しにいくと「なぜ杉並区はこんな負担の大きいやりかたを選んだのか。よほどお金があるんですね」と言って、首をかしげているとのことです。
 「あんさんぶる荻窪」が税務署になってしまい、荻窪北児童館がなくなる、ということに危機感をもった地元の方々は署名運動を行い、昨年11月には区長あてに4510名の署名を提出、署名はまだ続いています。
 また、12月末には、荻窪南口の商店会連合会が、財産交換の見直しを求める要望書を区長に提出しました。
 1月23日には「あんさんぶる荻窪」で会合が行われ、会場に入りきれない100名以上の方々があつまって、意見交換や議論が行われました。当日採択された要望書は区長あて、国あてに送付されたそうです。
 地元商店街には、すでに皆さんご存じのように、「子どもの居場所を守ろう」と横断幕がかかり、ポスターも随所に貼られています。
 地元の人々のこうした声を無視し、遊び場のない荻窪南口の子どもたちから、まだ新しい荻窪北児童館を奪うことひとつとっても、この計画のまずさがわかります。
(平成22年区長文書が発覚)
 さて、1月22日の東京新聞報道で明らかになったように、この問題の発端は平成22年12月3日付の区長から財務省あての要望書であったことはすでに他会派の方々が指摘したところです。
 その内容を再度おさらいしておくと、「国税・都税・区税一体の施設を用意するので、荻窪税務署の建てかえを休止してほしい。」「平成26年にはこの建物を供用開始できるようにする」「その際、国には賃料負担が発生しないようにする」、そして、そのための「まちづくり連絡会議を国・都・区の三者で設置したい」という提案でした。
 そこには「あんさんぶるとの交換」とも「特養を建てるため」とも、一言も書かれていません。
 第三回定例会の私の一般質問に対し、区長が交換に至った動機を20分にわたり詳しく答弁され、その際「税務署の一体化」「駅前に移転して利便性の向上」ということで、「特養」の言葉がひとこともなかったことを不思議に思っていましたが、今回の報道等で、腑に落ちたところです。
 そこでまずうかがいます。平成22年の区長要望書はそもそも特養建設をめざしたものではなかったとの認識でよいでしょうか。(Q1−1)
 また、この時点で、区は税務署の移転先として、どこを想定していたか。(Q1−2)
 そして、「平成26年供用開始」が不可能になったのはいつか。その時点で区の提案を取り下げる検討はしたのか。これら一連の経緯についてお答えください。(Q1−3)
荻窪駅北東地区再開発)
 地域の方の話では、同じ平成22年ごろ、荻窪北口東地区に再開発ビルを建てるという話があり、そこに公的施設が入るとの構想があったそうです。
 区長は就任当時、荻窪再開発を華々しくアピールしており、荻窪北口東地区の皆さんは、これで念願の再開発が進むと、喜んでおられたそうです。税務署の移転も北口開発の一環でした。
 しかし、現実には再開発は進まず、税務署の移転先は宙に浮いてしまいました。
 国からたびたび催促されるに及んで、区は代わりの施設を探し、駅前唯一の区保有施設「あんさんぶる荻窪」に白羽の矢が立ったわけです。まさか区長の失策の埋め合わせとは言えないし、「あんさんぶる」を廃止すれば区民の反対は目に見えているため、誰もが反対しにくい「特養」という理由が、後づけされたという経緯でした。
(区民には隠された真実)
 ところが、こうした経緯は、今回住民の方が国に情報公開請求するまで区民、区議会の目からは一切隠されていました。新聞には「特養の用地が必要なため」と書かれていましたし、区の説明もすべて「特養」でした。
 特養の建設のためには児童館がなくなっても我慢しなければいけないのか、あるいは児童館が存続すれば特養の建設ができないことになってしまうのか、と、高齢者と子どもの対立構造が区によって演出されました。
 そのすべての前提が覆ったのです。
 荻窪の方々から本日区長あてに抗議文が提出されました。
「お年寄りの為の財産交換ではなかったこと、そして、その事実を区民に隠してきたことに抗議します」と書かれています。地元の皆さんをはじめとして区民・利用者は、これまで事実を隠されていたこと、「特養のため」と偽られてきたことに、深い憤りをいだいています。
(膨大な資金使わず、世田谷区のように特養を)
こうした経緯により計画は歪められ、余分な時間とお金をかける大変まずい計画になってしまいました。
 昨年第4回定例会でお示しした、約100億円の経費という話ですが、現在の算定ではさらに膨らんでいます。
 まず「あんさんぶる荻窪」の土地建物を引き渡す財産価値が43億円と算定されました。次に、「あんさんぶる」の受け皿となる天沼の複合施設は、12日の区長の答弁により39億円とわかりました。荻窪北児童館廃止による学童クラブの移転先として全面改築される桃二小は総工費45億円、合計約130億円にもなります。
 以前にも指摘したように、この交換を行わずに事業者が国有地を賃貸すれば、区負担はゼロですみます。また、国の新しい制度を利用すれば事業者負担も軽くなります。
 すでにお隣の世田谷区では、つい先日、計画中の特養が、新しい国有地の賃貸制度を利用する第一号に決まったと発表されました。あえてこのやりかたをとらず、130億円にものぼる区民の財産を費やすことは、最小の経費で最大の効果という地方自治の原則を大きく逸脱するものであり、また、区の財産を大きく毀損することになります。これは行政訴訟の対象にもなりかねません。
(国と再交渉はできる)
 税務署を現地建て替え、残地を借りて特養を建てればよいという他会派からの同様の指摘に対して、区長は「そもそもあの土地は杉並区の利用可能な土地としては対象外だった」そのため、「あの土地を手に入れるのは交換が唯一の手法だ」と答弁しました。
 そこで私は、電話で国の担当者に確認しました。すると、たしかに、当初、天沼の公務員宿舎跡地は、国が活用するものとして留保されており、区に対して照会する対象にはなっていなかったとのことです。また、現在は、「あんさんぶる」との交換対象になっていますから、このままでは当然にも賃貸の対象にはならないことは自明です。
 しかし、一方、国の方はこのようにもおっしゃっていました。「区が交換を取り下げるなど方針変更があれば、改めて国として検討を行う」。つまり可能性は残っているということです。それを隠して、初めからできないかのような議論をするのはフェアではありません。
 さらに、6年前とは状況も変わっており、国は国有地を積極的に活用して特養を増設すると言っています。杉並区も、国と再交渉して、より効率的な手段に積極的に切り替え、世田谷区同様に新しい制度を活用していくべきではないでしょうか。区長の見解を求めます。(Q1−4)
(鑑定評価は不当に低いのでは)
 さて、今定例会に財産交換の議案が提案されると聞き、鑑定評価書を読みました。なかなか難解なものですが、素人ながら不思議に思うのは、なぜ2つの財産価値がここまで接近しているのかということです。 
 本会議なので詳細は省きますが、「あんさんぶる」の土地建物に対しては、容積率を使い切っていないことなどから「市場性修正率」を用いて総額をざっくり2割、割り引いて計算されています。ネットで事例を調べてみますと、市場性修正率20%というのは、相当ひどい建物のようです。エレベーターがないとか、10回も競売しても買い手がつかないとかの例がありました。果たしてこの減額修正が「あんさんぶる」にあてはまるのかどうか。
 2年前にやはり区が委託した鑑定では、市場性修正率は計算されていないのに、今回いきなり2割引のバーゲンを行うことも解せません。
 私の目には、「あんさんぶる」が不当に安く算定されているように見えます。この算定が妥当なのか、区の見解を伺います。(Q1−5)
利益相反の可能性)
 併せて、今回鑑定を委託した会社「日本不動産研究所」についてうかがいます。この会社は、国の国有財産関東地方審議会に委員を送っている会社です。平成24年2月、この審議会では、「あんさんぶる」と税務署の交換の事案が審議されており、この会社の委員も発言しています。そして今後、平成30年の交換に決定権を持つのが、まさにこの審議会です。区はこの会社がそういう立場だということを知っていて契約したのでしょうか。お聞きします。(Q1−6)
 国の審議会の委員として、交換の決定を左右する立場にある方を擁する会社が、その財産鑑定を行うことには、利益相反の可能性があります。今回提案予定の議案に示されている鑑定そのものの信頼性を大きく損なうものであり、この度明らかになった平成22年からの経緯と併せ、交換提案の根拠そのものがゆらいでいることを指摘しておきます。
2.施設再編整備計画について
(児童館の再編 放課後居場所事業モデル)
 次に、施設再編整備計画について質問します。
 第一に児童館の再編についてです。まず伺いたいのは、小学校での「放課後居場所事業」の進展についてです。計画の中では、小学生の児童館一般利用は学校の「放課後居場所事業」へ「継承・発展」するとのことでした。今年度、4校でこの事業のモデル実施が行われたとうかがいますが、その状況はいかがだったでしょうか。実施内容、回数、参加人数、体制などをお示しください。(Q2−1)
 聞くところによりますと、それぞれ違いはあるものの、地域のボランティアと児童館職員の協働により、月1回とか週1回、なんらかのプログラムが行われたとのことです。その内容についてはうかがってみないとわかりませんが、少なくとも、週6日、朝9時から夕方5時まで、いつでも誰でも行っていいという児童館の受け皿とはとうてい言えません。
 区は児童館廃止の代替措置としてこの放課後居場所事業を進めると説明してきたはずですが、全く代替措置にはならないこと、つまりは、児童館が廃止されれば、子どもたちは居場所を失うということが明らかになったと思います。このプランでは「継承・発展」はできず、児童館の機能をうけつぐところはどこにもありません。このことを明確にした上で、児童館の廃止について、きちんとした議論をしてほしいものです。
(科学館跡地は中高生児童館に)
 次に、中高生の居場所についてうかがいます。
 児童館の廃止に伴い、区はあらたな中高生の居場所づくりをかかげています。中高生の居場所としての児童館も存続させてほしいというのが、私の考えですが、新たな中高生の居場所が増えることには賛成です。
 そこで提案ですが、この3月をもって廃止される科学館の跡地利用として、ゆう杉並のような中高生むけの児童館を建設してはいかがでしょうか。
 科学館が廃止されることには私は反対ですし、廃止となっても、できれば同じ場所に科学の拠点を再建してほしいと願うものです。しかし、区がその気がないのであれば、次善の策ということで中高生向け児童館を提案します。
 同地は、当初特養ホームの用地として検討されていたようですが、荻窪の北側から井草地域にかけては、特養をはじめ高齢者施設が大変多く、さらに荻窪税務署用地の特養までできるとすると、あまりにも集中しすぎて、地域がいびつな形になるだけでなく、人手の確保の面で既存の施設に多大な迷惑をかけることになりかねません。
 一方、科学館はもともと子どものための施設であり、地主さんも子どものためにと土地を譲ってくださった経過があります。また、近隣には妙正寺公園や体育館もあります。区の北側の中学生にとっては、ゆう杉まででは遠いのに対して、科学館の場所であれば、自転車で行くには便利なこと、などを考えあわせると、最も適切な跡地利用ではないでしょうか。
 もちろん、科学の拠点と複合化なども考えていただければよりよいと思いますし、あの科学館の独特な美しい丸屋根のオマージュもできれば残していただきたいと思います。
 区の北側に活気をもたらす意味でも、ぜひ考慮していただきたいと思いますが、いかがか、見解を求めます。(Q2−4)
(高円寺北、高円寺中央児童館)
 次に、高円寺の児童館についてです。次に質問する高円寺地域小中一貫校の建設に関連しますが、2つの学童クラブが児童館から現在の高中内に移転するとのことです。残った児童館は廃止されるのか、または乳幼児向けの子ども子育てプラザとして再編されるのでしょうか。お聞きします。(Q2−2)
 先日町田市では、市内5つめとなる児童館が町田駅から至近に新設されると報道されました。厳しい財政事情のもとでも児童館をふやそうと頑張っている自治体もあるのに、子どもたちのためのわずかな出費も惜しみ、全て廃止していこうとする杉並区の姿勢をもう一度考え直していただきたいと願います。
(高円寺小中一貫校の問題点)
 さて、高円寺の小中一貫校についてですが、先日説明会が開かれ、大変多くの問題があることがよくわかりました。説明会はこの冬一番という寒さの夜、80人ほどの方がつめかけ、発言された全ての方が計画案への疑問や不安を述べておられました。他の議員の質問の中で詳しく検討されましたので、大きく問題点を指摘したいと思いますが、なんといっても、3校統合、しかも小中一貫校としては敷地が狭すぎ、環境が悪すぎるということです。
小中一貫校として和泉学園が引き合いに出されますが、和泉学園は2校分の敷地に3校の統合であるのに対して、高円寺の場合は1校の敷地に3校を押し込む、また、和泉は小中の校舎が別々なのに対して、高円寺ではタテに積み上げる形になっており小中の動線分離が難しいという、大変無理な計画になっています。
 6階建てのため上下移動が多くなる点も問題です。災害時の避難も大変になります。
 また、新校が建設される予定地である高円寺中は環7に面していることから、騒音、大気汚染の問題があり、統合3校の中で最も環境が悪い場所なのに、なぜここを選んだのかという指摘もありました。
 北側校庭、南側校舎も問題です。これは、そもそも3校の機能を狭い校地に押し込むために高層化せざるをえず、そのために近隣への日影を極力小さくするという観点から配置が南側になったものです。
 しかも、ただでさえ校庭が狭い学校なのに、校舎が大きくなるためいっそう狭くなります。特に小学生の遊び場が十分とれないことが心配です。
 ここまで問題山積なのに、なぜ3校を一か所に統合しなくてはならないのか、全く理解できません。
 説明会で、ある保護者の方が「あなた方はこの学校に自分の子どもを入れたいと思うか」と問いかけたところ、教育委員会の皆さんは誰も答えませんでした。自分の子どもは入れたくないような学校をつくって、区民にあてがうのは、どういうことでしょうか。
 計画を拙速に進めるのではなく、地域の方々とよく話し合って、計画を見直すべきと考えますがいかがか、見解を求めます。(Q2−3)
(行きがけの駄賃)
 さらに、施設再編について、とりわけ疑問に思うのは、当初の再編計画では触れられていない施設が突然、再編に巻き込まれていくことです。
 先ほどのべた高円寺の学校統廃合による2つの児童館の再編も、現在の計画にはありません。杉四小の中にある高円寺北子供園もどうなるのか不透明です。
 杉一小の複合化の懇談会で、突然、けやき公園の休止、けやきプールの廃止という話が出てきたことには驚きました。それまで文教委員会にすら何の報告もないのに、「けやきプールは夏しか使われずムダ」などという発言が教育委員会側から飛び出しました。
 こういうのを「行きがけの駄賃」というのです。本筋と関係ないのに、ついでだから廃止してしまおうというのは行政としての手抜きであり、不当なことだと私は思います。
 それぞれ政策目的があって設置された施設です。たとえば、けやきプールは、区民のスポーツ施設を区全体の中でどう配置するかも考慮して決めるべきです。阿佐ヶ谷の私たちにとっては、けやきプールは中大プール時代から親しんできたプールです。子どもをつれて泳ぎにいった思い出は何年たっても心に残っています。老朽化の問題もあるかもしれませんが、それなら建て替えるとか、温水プールにするとか、いろいろ考えられると思います。
 肝心なことは、それを、杉一の建てかえのついでみたいにして決めてはいけないということです。
 プールに限らず、どの施設もそれぞれ、区民が大切に利用している施設です。利用者、区民の声を真摯に聞いて、それぞれの政策目的が適切に達成されるように再編計画を定めるべきと考えますが、いかがか、見解を伺います。(Q2−5)
(第一次プラン見直し)
 また、第一次プラン見直しにあたり、既存の計画も含め、改めて検討しなおす必要があります。なぜなら、計画自体が、もともと区役所内部だけで決められたものであり、計画案の策定過程が全く密室だからです。前にも指摘しましたが、他区では、有識者や区民を含む公開の審議会で案を検討した例もあります。今回の見直しこそは、議論の過程を公開し、有識者、公募区民を交えて、区民の前で正々堂々と議論をすべきと考えますがいかがか。
 また、現在の計画策定時には、区内5カ所で説明会が開かれたものの、区民センターで開かれていないところが、4カ所もあります。最低でも7地域センター全てで説明会を早期に実施し、区民の意見を十分に取り入れながら計画を見直すべきと考えますが、いかがか、見解を伺います。(Q2−6)
(おわりに)
 最後になりますが、ある方が「あんさんぶる荻窪」の問題をたずねたら、区長は「20年、30年後にはきっと役にたつ」とおっしゃった、という話を聞きました。私はちょっとがっかりしました。区長たるもの国家百年の計を考えるべきではないでしょうか。
 百年先の杉並区がどんな町になるか、どんな人々が暮らすか、我々の子孫は豊かに暮らせているのか、それを慮らない行政であってはならないはずです。百年先に残るのは文化、教育です。子どもたちへの引き継いでいくことです。
 杉並区はこれまで文化、教育の先進地域として、永く評価されてきました。私たちの時代に、それを損なうことのないよう、区長、区役所の皆さん、区議会の皆さん、杉並区の誇りを皆で守っていきましょう。以上で質問を終わります。
区側答弁:( )内は松尾の意見。
Q1−1
 当時は、国税・都税・区税を集約すれば、跡地となる大規模用地を区が一体的に活用できると考えたが、具体的な活用方法までは検討していない。
(*これまで「特養、特養」と言って来たのに、「特に考えてはなかった」「とにかく広い土地があれば何か役にたつと思って」って?そんな理由で10年しかたってない「あんさんぶる」を差し出したのは、どう考えても不自然な理由があってのことでしょう。)
Q1−2
 移転先についても具体的な想定はない。
Q1−3
 民間ビルなど検討したが24年3月までには具体的提案をするに至らなかった。しかし、荻窪のまちづくり、区立施設再編整備計画の検討に向け、国に協力を求めてきた。
(*区は移転先をまじめに探したとは思えません。「26年供用開始」も「賃料負担は発生しない」も空手形でした。こんな提案を真にうけた国もどうかと思いますが。)
Q1−4
 国有地の定期借地による制度については、この土地は除外されている。100億円節約できるというが、交換により土地が区の試算になるし、桃二小はいずれ改築が必要となる。一方、特養整備を他で行えば用地獲得だけで40数億円がかかる。
(*区が「特養を建てるためだ」といいはってきたから、「特養を建てるなら借地にすれば区負担はゼロ」という話をしてるんです。土地を買えば40億。でも財産交換なら130億でよけいな出費になるっていうのはおかしいでしょう。)
Q1−5
 妥当と考える。
(*2年前には使わなかった「市場性修正率」でざっくり2割引のバーゲン。そんなに安売りしなくちゃならない、どんな事情があるの「あんさんぶる」?)
Q1−6
 委員については知らなかったが、問題ないと考える。
(*利益相反の疑いが濃いと思います。国の委員をしている会社に依頼すれば、区が不利になると考えるのが普通です。どうしてその程度のことを調査しなかったのでしょう。)
Q2−1
 4校でモデル事業を実施。月1階程度、プログラム提供などを行っている。今後内容を順次拡大、充実していく。
Q2−2
 科学館の跡地活用は、特養などの整備を進めたいと考えている。地域への開放スペースの併設を検討。
(*科学館の向かい側も特養。隣のブロックにも特養。北を向けば有料ホーム、グループホームが並んでいます。施設ばかりでは地域の活性化になりません。近所に子どもが集まる場所があれば、お年寄りも元気が出ると思うんですが。)
Q2−3
 施設再編計画の改定を通じ、乳幼児親子の居場所などを含め検討していく。
(*Q2−5でも述べましたが「行きがけの駄賃」。関係者に一切伝えず突然ふってくる施設の廃止。)
Q2−4
 計画策定前から地域の方々と合意形成をはかってきた。区議会では反対する陳情が不採択になっているので見直す考えはない。
(*区議会の決定は区役所がタテにとるためのものではありません。不採択になったとはいえ、私のように採択を主張した議員もいたのです。多数派の意見のみを採り上げるのは区議会に対する介入です。また、学校の統廃合をものすごく急いで、地域にろくに知らせずに進めるのは反対運動がこわいからでしょう。住民と真剣に向き合おうとしない区役所。杉並区民は不幸です。)
Q2−5
 最大の公共空間である学校の複合化・多機能化をめざしている。学校の改築にあたっては近隣の施設についてもあわせて検討する。丁寧に説明し、意見をききながら決定している。
(*丁寧に説明、と二言目にはいうが、けやきプールがなくなることは、誰も知らないよ。)
Q2−6
 有識者による検討会・審議会を開催することは想定しない。一般区民への説明会は複数の地域で開き、町会をはじめとする地域団体にも個別説明を行う。
(*本当に区民の意見を聞くのが嫌いなのね。320回の説明会をやったと主張しているがその大半は町会の会合などで、10分ほど簡単に説明したもの&町会長などに個人的に説明しただけ。実質的な説明会は1割程度でしょう。)