わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

公文書隠蔽…財務省と杉並区の財産交換で

 財務省と杉並区の財産交換において、発端となった杉並区・田中区長の要望書が隠蔽・廃棄され、結果として「あんさんぶる荻窪」を安値で国に渡すことになった件は、公用文書毀棄罪で刑事訴追されてもおかしくない事件でしたが、区役所は「まちがったファイルにうっかり保存してしまった」のだから「責任問題とか非違行為とかは考えていない」とひたすら逃げの答弁。
 2016年2月24日区議会総務財政委員会での私の質疑を再掲しておきます。(杉並区議会議事録より引用)
◆松尾ゆり 議員  (中略)さて、最初に述べました22年の文書の件に戻りますけれども、この件について、先ほどから、公文書の管理としていかがだったのかというような御質問があり、不適切な部分もあったのではないか、今後は気をつけますという御答弁がありました。しかし私は、そんな話で済むことではない。このあんさんぶるの交換という大変な計画を始めた発端が、そこにあったわけですよ。しかし、そのことが当時の区議会議員の請求によっても出てこない、そして区議会のやりとりの中でも、不存在であるという答弁をされているわけです。このことは大変重大な問題であって、これはこのスキーム全体を揺るがすような、隠蔽と言って言葉がきつければ、情報提供が不十分であったと言わざるを得ません。
 また先ほど、その文書の分類ファイルの入れ方がちょっとまずかったのではないか、年限がどうだったんだろうかというお話がございました。これからは気をつけますとおっしゃるのはいいんですけれども、では、その責任は誰がどのようにおとりになるのか。つまり3年過ぎて廃棄をされて、もう区民に供されない。国のほうは5年保存で今年度末まではあるということですが、区民には区の文書としては供しないということでございまして、そこのファイルに入れたという責任はどなたがどのようにおとりになるのか、お聞きします。
◎企画課長 まず、隠蔽していないということは断言させていただきたいと思います。先ほどの情報公開請求に基づきまして請求内容を精査した上で、それは公開情報ではないという判断のもとで、それ以外のものはちゃんと公開したところでございます。
 責任という話でございますが、実際に我々としてはその当時、文書管理、フォルダー自体の間違いはあったということはございましたが、国、都への予算要望等につきましても、同じように3年保存という取り扱いをしていたところでございます。そういった中での管理ということで我々は考えておりました。
 実際のそういった文書保存、廃棄等の責任ということになりますと、文書等管理規程に基づくと、課長権限で行うという形でございますので、課長が一応権限を握っているというふうに考えております。
◆松尾ゆり 議員  そうしますと、当時の課長さんの責任ということで、どのように責任はおとりになるんですかね。
◎副区長 担当のほうから何度も申し上げていますけれども、今になって振り返ってみれば多少配慮がなかったということは認めておりますけれども、当時は当時の規定に基づいて処理をしたということで、別に責任問題とか誰が非行為をしたとかというふうには受けとめてございません。
◆松尾ゆり 議員  これは重大な問題だと思うんです。だって、一番最初の一番大事な文書が区民の目に触れないという結果になったわけですよ。今はもう廃棄したということですから、区民は見られないわけですよね。それで当時の区議会議員がこの文書を開示請求したところ、先ほどおっしゃった開示の対象に当たらないということで不存在というふうになったということでしたけれども、それでは、そのときあんさんぶるに関する全ての文書みたいな形でお出しになっていると思うんですけれども、そのときどう言って請求すればよかったんですか。だってその文書の存在を知らないんですよ。今だから何年何号とわかって請求ができるけれども、そもそも知らない文書を請求するのに、そうしか請求のしようがないじゃないですか。そしたら、今までいろいろな情報公開請求を私もやりましたけれども、こういった形でのアバウトな請求というのはやっても出てこないということになりませんか。
◎企画課長 アバウトというお話がありましたが、まずこちらといたしましては、請求者本人からの請求内容につきまして確認いたしました。済みません、今手元にないんですけれども、あんさんぶる荻窪荻窪税務署用地の財産交換のやりとりに係るものといった内容であったと思いますが、そういった内容につきまして、情報公開担当と、その内容について該当するかどうか確認した上でやっているものでございます。
◆松尾ゆり 議員  大規模用地に係ることということなので、なぜ出てこなかったのか、これは私は全く理解できません。今はもう廃棄してしまったということですけれども、当時は存在していた文書ですから、これが出せなかったというのは、意図的にそこには当たらないという判断を狭く解釈したとしか思えません。