わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

わくわくレポートNo.186 杉並区長の「お友だち政治」「公私混同」

【安倍政権そっくり〜杉並区長の「お友だち政治」「公私混同」】
 2018年第1回区議会定例会で、何よりも注目されたのは、田中良区長の「お友だち政治」と「公私混同」でした。
 杉並区の公共事業を受注する建設会社、造園会社、保育園運営会社等々を招いたゴルフコンペを区長が長年にわたって行い「親交を深め」ていることが、本会議で暴露されました(国家公務員や大臣なら違法行為ですが、杉並区には残念ながら倫理規定がありません)。
 また区長は昨年、他区の都議選候補者の決起集会に公用車で乗りつけていたことも明らかになりました。
 この区長を8年間全面的に支持してきた自民党公明党、さらに立憲民主党社民党生活者ネットなどの区議会「相乗り与党」会派・議員の責任は重大です。
 田中区長は民主党出身のため、野党政治家と思っている人もいますが、自民党石原伸晃代議士の出陣式に駆けつけたり、「まともな政党は自民党だけ」と公言する仲。また、3年前大問題となった「安保法制」を「安全保障の根幹をなす政策との与党の判断でつくられた」と評価しています。国政の野党に属する区議がこの区長を同時に支持しているのは矛盾です。
 20年ぶりの保育料値上げや、国保料・介護保険料の大幅引き上げで区民には負担を強いる一方、区長・区議報酬は引き上げ、「お友だち」と利権を分け合っている区政です。
 6月24日には区長選挙が行われます。利権と開発の区政をストップできるのは私たち住民の自治の力だけです。
 みなさん、ご一緒にがんばりましょう!
【杉並版国有財産問題〜あんさんぶる荻窪と税務署の交換】
「あんさんぶる荻窪」と荻窪税務署の財産交換は3月16日、区議会本会議で可決されました(松尾ゆりは反対しました)。
 この問題は「森友問題にそっくり」とネットメディアで紹介されました。(森友問題と酷似! 麻生財務相が絡む荻窪税務署建て替え問題で文書改ざんや不当な不動産鑑定が
<そっくりポイント>
★公文書隠蔽・廃棄

 森友問題では公文書改竄、自衛隊は日報隠蔽が問題になっていますが、区でも公文書隠しが…。
 田中区長が荻窪税務署について国宛てに出した公式の要望書は区議の請求にも「不存在」と回答されましたが、後日、存在が明らかになりました。なんと、「区政への意見・要望」ファイルに分類されており、しかも3年で廃棄されていたのです。「ミスでした。これからは気をつけます」と説明されましたが、単純ミスのはずがありません。
★ここにも麻生さん
 2013年11月麻生財務大臣と田中区長の会談で、あんさんぶるの交換が決まったと突然新聞報道されました。麻生さんとの会見を取り持ったのは地元の自民党代議士?
★お友だち政治
 あんさんぶるの交換を口実として2つの大規模施設(ウェルファーム、桃二小)を新築した杉並区。総額70億円の工事を請け負ったのは、区長のゴルフコンペにも参加する「お友だち」の建設会社。
★不動産鑑定
 5年前の不動産鑑定では税務署よりも10億円も高かったあんさんぶる荻窪の土地建物が、今回の評価では、いっきに4000万円差まで圧縮。国が払う差金4000万円(総額の1%以下)の結論ありきです。
 あんさんぶるはばっさり2割引き。口実を作っての大幅値引きは森友学園にそっくりです。
<あんさんぶる荻窪めぐる裁判>
 2016年7人の町会長が押印して区に提出された要望書の文面は実は区職員が作ったものでした。「財産交換には一定の理解を示す」と、あたかもあんさんぶるの財産交換を認めたかのように利用されたと町会長さんが区長を訴えました。
 3月19日に区職員2名が出廷して証人尋問が行われ「財産交換に反対の人がいるのはわかっていたのに、区に都合のいい要望書をつくったのではないか」などが追及されました。次回は7月5日に裁判が行われます。
<春休みなのに遊べない!>
 あんさんぶるの荻窪北児童館は、年度末を待たずに3月17日に閉鎖されました。春休みの子どもたちは遊びに行くところがありません。なぜ2週間も早く? あんさんぶるの他の施設はそれぞれ週末2日で引っ越しを済ませており、児童館だけが2週間かかるわけはありません。
 児童館廃止に住民が反対しているので有無をいわせずさっさと閉館してしまったのです。同じく廃止となる成田西児童館は説明会が2回も開かれたのに、あんさんぶるでは結局一度も説明会が開かれませんでした。
 3月31日土曜日、閉館したあんさんぶるに行くと知らずに訪れる人が次々に。6年生の男の子は「閉館は知らなかった。学校からも聞いていない」と残念そうでした。
阿佐ヶ谷駅北東地区再開発】
★阿佐ヶ谷けやき屋敷の森は全面伐採!
 杉並区は河北病院の移転・新築のために、
・河北病院→けやき屋敷に新築、移転
・杉一小→河北病院が引っ越した跡地に移転
・杉一小敷地→河北病院土地と交換
と計画を定めました。
 計画には「森に囲まれた病院」などと書かれていますが、現在の森が残るのは南西のL字部分のみで、残りの木はすべて伐採されます。点線部分に新たな木を植え直し、他はすべて建物が建ちます。
★河北病院敷地に陥没!
 河北病院の北側、旧桃園川に面した部分が大きく陥没しています。議会で質問すると、区はこのことを把握していませんでした。災害マップでも浸水地とされているこの地盤の悪い土地と駅前一等地の杉一小を交換(上記参照)し、学校の移転先とするのは危険ですし、しかも区にとって損な取引です。(関連記事:杉一小移転先の河北病院に大穴
 田中区長、あんさんぶるに続いて、またも区民の財産を大安売りするのでしょうか。
【杉並区が「平和憲法」削除〜区長は答弁回避】
 昨年11月、区主催のイベント(男女共同参画都市宣言20周年)のプログラムをめぐり「平和憲法」の文字を削除するという「検閲」事件が起きました。
 削除を余儀なくされた当事者の方は「プログラムの印刷前日になっていきなり担当者から電話で『平和憲法のくだりは政治的。書き直してほしい』と言われました」と述べています(「杉並の問題をみんなで考える会」ブログより)。
 この事件について、松尾ゆりは、本会議一般質問及び予算特別委員会で「憲法の禁じた『検閲』であり重大な人権侵害」と追及しました。区(区民生活部長)は「男女共同参画についてわかりやすくするため修正した」との答弁に終始、「政治的だから削除」については触れず。区長は答弁でこの問題には一切触れませんでした。