わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

「みどり豊かな福祉と文化のまち杉並」2018年区長選挙にあたって〜

 6月24日杉並区長選挙が行われます。現職の田中良区長は3期目を目指していますが、私たちは、この区政はもう終わらせなくてはならないと考えます。
 田中区政の特に2期目の4年間は区長の増長が目立ち、住民との紛争が区内各地で発生しました。荻窪(あんさんぶる荻窪の財産交換と2つの余分な公共工事)、下井草・久我山(公園つぶして保育園建設)、高円寺(学校統廃合で巨大校舎建設)など枚挙にいとまがありません。突然、一方的に非常識な方針を打ち出し、住民の意見を一切省みず、計画は絶対に変更しない区長、区役所の態度。私たち杉並区民の住民自治は圧殺されているといって過言ではありません。
 なぜか。それは、田中氏が区長の権力をかさに、建設業など少数の事業者や地域の有力者と利権で結びつき、駅前の再開発をもくろみ、まだ何十年も使える公共施設を壊し木々を根こそぎ伐採し、不要不急の公共工事をつぎつぎに行い、そのためには住民の声や民主主義の手続きは妨害物としか考えていないからです。残念ながら区議会の大半もこれに追従し区長の従属物に堕しています。
 保育料や施設使用料、国民健康保険料など値上げ続きで区民には負担を強いておきながら、公共工事にはふんだんに財政を費やし、区長・区議会議員ら特別職の給与は何度も引き上げてきました。区財政の公正さがゆがめられています。雇用の非正規化と低所得化で、働く区民の生活は厳しく、商店など中小企業は廃業が相次ぎ産業は衰退しています。
 私たち杉並区民は、このような区政を放置することができません。
 私たちのまち杉並には、原水禁運動発祥の地の誇りと住民自治の伝統があります。時代は移り社会状況も変わりましたが、私たち杉並区民には、自分たち自身の手で、この区政のあり方を転換し、杉並の住民自治を再生させていく自治の力があります。
 区政を変えようと立ち上がった区長候補の皆さん、そして区民の皆さん。
 心からの連帯の挨拶とともに、住民自治を取り戻し、区政の転換を実現しようと呼びかけます。ともに頑張りましょう。
2018年6月17日
杉並わくわく会議「私たちがめざす新しい杉並区政」プロジェクト
<以下、私たちがめざす新しい杉並区政>
みどり豊かな福祉と文化のまち杉並
〜住民自治にもとづく杉並らしいまちづくりのために〜
1.駅前再開発ではなく、みどり豊かな杉並に
〇田中区長のめざす駅前にビルの林立するまちではなく、住宅地杉並の静穏な環境と景観を守り充実させていくことを求めます。
 ・荻窪駅周辺の整備は、南北交通の不便解消と景観の改善、商店街の活性化を重視すること。
 ・阿佐ヶ谷駅北口のけやきの森を守ること。区内に残された生態系を大切にすること。
 ・公園を増やし、特に中央線の北側地域に公共のみどりを増やすこと。
〇むだな公共工事の口実とされている現在の施設再編整備計画を抜本的に見直し、区民が使いやすい施設の整備を求めます。
 ・児童館の廃止を撤回し、むしろ数をふやすなど充実させること。ゆうゆう館を存続させること。
 ・図書館の「スリム化」「コンパクト化」をやめ、建て替えの際にはむしろ拡張すること。
 ・科学館に相当する施設を再建すること。
 ・旧杉並中継所を区民の集う文化施設として活用すること。
 ・学校統廃合を行わず、地域の学校施設を区民の活動に活用すること。
 ・区民集会施設等の利用料の引き下げ、無料化を行うこと。
 ・区民が無料で自由に使える場所(フリースペース)を増やし、区民が集い学ぶ活動を支援すること。
 ・これらを実現できる適切な財政計画を有する施設再編整備計画に改めること。
〇地域で住み続けられるための福祉制度と施設の充実を求めます。
 ・介護保険のサービスが必要な人に必要なだけ提供すること。また、家族と同居の場合や要介護でなくても使える区独自の高齢者サービスを大幅に拡充すること。
 ・国に対して介護保険や障害者支援制度の改善・拡充を求めること。各種保険料や自己負担において低所得者の負担軽減を進めること。
 ・障害者の生活支援、特に移動支援を使いやすいものにすること。作業所や地域活動センターの安定した運営のための補助金を拡充すること。グループホームをふやすこと。
 ・生活保護世帯への区独自支援、とくに子どもへの支援を拡充すること。
 ・福祉の現場で働く人たちの待遇を改善し、福祉の質を引き上げるため、区独自の補助を行うこと。
 ・国民健康保険料、介護保険料、保育料など区民、特に低所得者層の負担を軽減すること。
2.子どもの育ちに必要な遊びと学びを保障する杉並に
〇子どもには安心して遊べる場所が必要です。児童館や公園を減らすのではなく増やしていくことを求めます。
 ・家でも学校でもない居場所としての児童館を、削減・廃止せずさらに充実させていくこと。
 ・安心して遊べる、自然とふれあえる安全な公園などの居場所を増やすこと。
 ・中高生、若者が無料でいつでも活動できる場所を増やすこと。第二、第三の「ゆう杉並」の建設、及びかつての青年館のような施設をつくること。
 ・学童保育の不足と詰め込みを解消すること。児童館の学童クラブは存続したまま、児童館外にも学童クラブを増設すること。学童保育の解消につながる「全児童対応」事業は行わないこと。
〇保育園の数を増やすと同時に、質を高めていくよう求めます。
 ・認可保育園は数を増やすだけでなく、参入する事業者の質を厳しく審査すること。
 ・保育の質を高めるため、人員配置と面積、施設の基準に区独自の上乗せを行うこと。民間保育士の研修を大幅に拡充すること。
 ・東京都と連携して認可外保育施設の監査を充実していくこと。
〇学校教育に余裕をもたせ、また、学校以外でも子どもの学ぶ環境を拡充するよう求めます。
 ・教員の業務を見直し、多忙化の解消を図ること。東京都とも協議し、教員配置の改善や非常勤教員の身分保障を行うこと。
 ・学校統廃合、区立小中一貫校創設は行わないこと。
 ・学校支援本部、学校運営協議会のあり方を整理・縮小すること。社会教育団体としてのPTA支援を再構築すること。
・区内大学や高校との連携、また、図書館や新たな社会教育拠点(科学館や博物館、文学館、美術館など)の充実により、子どもも大人も専門家から深く学べる仕組みをつくること。教職員の研修や補助にも役立てること。
3.商店街や中小企業が発展し、くらしやすい杉並に
〇大型店やチェーン店ばかりの街でなく、杉並らしい個性ある商店街中心の活気あるまちづくりを求めます。
 ・商店会の加盟率向上、経営支援、商店会の事務や手続きへのサポートを行うこと。
 ・消費喚起のためのプレミアム商品券を復活すること。
 ・杉並らしい生活関連の製造業や建設業を支援すること。
 ・杉並の歴史、文化資産を尊重し、活用することで地域の活性化を図ること。
〇区民の生活の安定と雇用確保、労働環境の改善を求めます。
 ・産業の発展で働く場の確保、福祉関連産業の待遇改善で生活保障につなげること。
 ・官製ワーキングプアをなくすため区の事業の民営化を見直し、直接雇用を増やすこと。
 ・区の委託先で働く人の雇用環境を把握し、事業者に改善を促すこと。
 ・公契約条例を制定すること。
 ・若い人たちが杉並に住みつづけられるよう公営住宅の増設や家賃補助を行うこと。銭湯を維持する政策を拡充すること。
4.住民自治にもとづき発展する杉並に
〇区長と特定の事業者や地域の有力者が癒着する金権政治を一掃し、公正な行政を回復するよう求めます。
 ・区長ら特別職に関する倫理条例を制定すること。
 ・公文書管理条例を制定し、文書の記録と保存、情報公開を徹底すること。公文書館を設立すること。
〇住民自治にもとづく行政のしくみをつくり、住民一人一人の人権と意見が尊重されるよう求めます。
 ・形骸化している各種審議会、協議会のあり方を改め、その委員選考にあたっては選考基準を明らかにするなど透明性を高めること。
 ・社会教育活動を拡充し、住民の創意や問題意識を区政が受け止めともに政策づくりをすること。
 ・男女共同参画の担当者を専任とし、男女平等センターにおくこと。区が主体となって行う研修や相談事業を拡充すること。区役所内部で女性の登用を推進すること。
 ・性的マイノリティが不利益を被ることのないよう、制度を整えること。
 ・「原水禁運動発祥の地」としての杉並区は平和政策でもっと積極的に発信を行うこと。
 ・多文化共生の政策を積極的に進めること。特に外国籍の子どもたちへの教育支援を拡充すること。
以  上