わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

パラリンピック学校観戦中止の要望書を提出しました(2021年8月26日)

田中良杉並区長および白石高士杉並区教育委員会教育長に対し、杉並区のパラリンピック学校観戦を中止するよう申し入れました。(2021年8月26日付)

(以下、要望書)

<杉並区立学校児童・生徒のパラリンピック学校観戦は中止するよう求めます>

 日頃は、杉並の学校教育のためのご尽力に敬意を表します。

 ところで、杉並区は本年開催の東京2020パラリンピック大会への区立学校児童・生徒の学校観戦を中止することなく実施するとうかがいました。

 新型コロナウイルス感染が急激に拡大し、終息の道筋が見えない現在、東京都においても、医療資源が逼迫し、必要とする医療を受けられない方が多数存在する医療崩壊の状態にあることは、田中区長が常々警告しておられるとおりです。

 こうした情勢にかんがみ、観戦を予定していたほとんどの自治体は観戦を中止しており、杉並区・杉並区教育委員会におかれましても、中止の判断をされるよう下記の通り強く要望します。

 記

新型コロナ感染の急激な拡大下にあり以下の理由から、パラリンピック学校観戦(以下、学校観戦)を中止するよう求めます。

 一.感染拡大防止のため、東京都においても、不要不急の外出を避け、人出を減らすことが肝要と訴えています。オリンピックの際に小池知事が述べたようにパラリンピックも「おうちで」「テレビで」観戦することが可能であり、現場に赴き生で観戦することが唯一の手段ではありません。

 あくまでも学校観戦を進めるのは、教育的効果のためではなく、無観客のなかで、少しでも観客を入れたいという運営上の意図、そして「子どもという絵になる素材」を「背景として」利用する意図を持った、政治的な子どもの動員にすぎません。

 一.区立学校においては、そのほとんどが、一学期中に学校観戦を中止する判断をしたにもかかわらず、今回教育委員会が児童生徒及び保護者に観戦の希望の有無を尋ねたことは、学校の判断を否定する決定であり、学校教育における秩序の破壊といえます。まして、意思決定文書がなく、意思決定過程が不明であることは、行政全体の秩序の破壊ともいえます。

 一.実施にあたっての日数がきわめて限られていること(保護者意向調査から実施まで9日間)により、各学校現場及び教員、そして教育委員会事務局も大混乱を来しています。準備が不十分で混乱した現場では必ず不測の事態、最悪の事故が起こるものです。こうした「泥縄式」のやり方は大変危険です。

一.万が一の事故、熱中症やコロナ感染などが生じたときに、責任の所在が明らかではありません。学校長あるいは引率教員が責任を負わされるようなことがあってはなりません。

以 上