私の一般質問に対する杉並区の答弁の要約を掲載します。動画はこちらから。
<答弁についてのコメント>
都市計画道路についての区長答弁:岸本区長は「地権者と丁寧に合意形成」「公約と齟齬はない」と述べています。見直しが困難なことは理解しますが、岸本さんに投票した地権者たちは一縷の望みを託したのです。丁寧に進めたところで生活と営業を奪われることは変わらず、住民の思いとは裏腹ではないでしょうか。
阿佐ヶ谷北東・杉一小について:「対話」とは何か。会を開いたからといって対話したことにはならない。一部団体との懇談で「やってるでしょ」という答弁は全くナンセンス。区長と区役所が「対話」というたびに、中身がどんどん軽くなっていくのでつらいです。「熟議」はどこへ行ったんでしょうね。住民の意見を1ミリも取り入れない(どころか歪曲して関係者に伝える)のに「対話の区政」と喧伝している杉並区は、住民無視が巧妙になっただけです。
阿佐谷学童について:学校内移転は「暫定措置」と答弁がありましたが、撤回される保証は全くない。やはりこれを橋頭保にすべての学童クラブを学校内に移転する動きを進めるのではないかと危惧しています。
遵法精神について:私が提訴した結果、情報の非公開を違法とした判決に対し、区の反省が全くない。法律や裁判を恐れず「のど元過ぎれば」というグダグダな態度の杉並区役所には絶望しかないです。
担当者はいまだに「個人情報なので公開できません」「判決が出たので公開できません」と虚偽の説明をしています。本会議の答弁は「歪曲してない」というのですが、私は現場で聞いています。
都市計画道路に関する制度の確認:一部の議員や住民の中に「岸本区長に優先整備を外してもらえば事業が止まる」という誤解があります。全く誤りです。まずいです。
今回質問で確認した事項は、①「優先整備路線は一自治体の希望で解除されない」②「10年間着手されないからといって優先整備路線から自動的に除外されることはない」③「区として、事業認可済の路線の認可取消し等を行う考えはない」④「133号線は都が判断して認可手続きを行う。区としては適宜要求・要請を行うこともある」⑤「デザイン会議での反対の多寡によって事業の是非を判断することはない」
<答弁の要約>(発言順。Q●ー●の番号は原稿に記載したもの)。
区長(Q2-8)私は都市計画道路の必要性を否定していない。防災・減災を道路整備だけに頼ることには疑問。住み慣れた環境が変わることへの不安を持つ人も少なくない。行政からの正確、十分な情報提供が必要。地権者とは丁寧に合意形成に努めており、公約と齟齬はない。
野口まちづくり担当部長(Q1-1)昨年10月の「振り返る会」の後も、団体との意見交換、オープンハウス、まちづくりセッションを行っている。
(Q1-2)ホームページ掲載は議事要旨。一言一句違わない議事録の作成は困難。今後もできる限り正確に伝わるよう作成する。
福原事業調整担当部長(Q1-3)計算書の非公開部分について、当該判決が公開を禁止していないことは理解しており、曲解を広めているとの指摘はあたらない。
(Q1-4)病院移転工事の工期変更等をうけ区予算の債務負担行為期間の変更を提案したもの。
杉一小の開校時期は令和10年当初→令和11年当初へ、土地区画整理事業の終期は令和11年度末→令和12年度末へ変更。
(Q1-5)計画変更認可申請は夏ごろを予定。
(Q1-6)5/23の第23回施行者会において変更を承認、他の地権者の同意手続きを進めている。
施行者会の確認とれ次第HPには掲載する。
(Q1-7)病院の賃貸料は発生しない。計画じたいを変更するため。
松沢子ども家庭部長(Q1-8)杉一小設計業務は8月からプロポーザルで選定する。そのため「子どもの居場所づくり基本方針」の策定以前の暫定的な対応として、学童クラブも含む想定で進める。
あくまで暫定的なものであり、阿佐谷児童館廃止、プラザ転用を前提とはしていない。基本方針で別の方向性が示されれば見直す。
(Q1-9)民間委託については年度内に定める予定の「委託導入の指針」により検討する。
土肥野土木担当部長(Q2-1)優先整備路線とは、東京都と区市町で策定している事業化計画においておおむね10年間に優先的に整備すべきものとして指定している。
(Q2-2)一自治体の希望により優先整備路線を解除することは困難。
(Q2-4)現行の期間内に事業着手されない路線が次期計画で自動的に優先整備から除外されるということはない。
(Q2-3・5)事業着手している路線について認可の取り消し等を行う考えはない。
(Q2-5)優先整備路線のうち未着手の補助133号線は東京都の事業であり国が認可する。地元自治体として必要に応じ要求・要請を行うことも考える。
(Q2-7)デザイン会議は、反対意見の多寡によって都市計画道路事業の是非を判断する場ではない。
(Q2-6)都市計画道路は道路ネットワーク以外にも防災や景観等様々な役割がある。都計審での答弁は必要性や整備効果の高い路線について、住民の合意形成を図りつつ進める方針に変わりがないことを述べたもの。