わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

介護保険についての要望

20日、皆様にご署名いただいた「介護保険要望書」を杉並区に提出し担当課の課長さんとお話しをしました。署名いただいたみなさま、ご協力ありがとうございました。
わかっていたことですが、先方の言い分は「介護保険・介護予防の考え方は、4月から、自立を促すという点で、自分でできることはやっていただくというふうになりました」「介護保険の当初から、そういう考え方だったのですが、最初は制度の普及という意味合いもあって、すこし緩かったかもしれない」ということで、現在みなさんが困っている制度変更は正当なものだというのですが…
・要介護だった人が要支援に変わった場合の例についても「言ってみれば、見込みがあると言われたのだから喜んでもいい」というのですが、状態がよくなって介護度が軽くなったわけじゃないもんね。Oさんが「うちのヘルパーさんたちも、そういって慰めてるような状態ですよ」と皮肉って?ましたけど。
・ちょっと衰えてきた人でも、介護予防制度を利用して、健康になれればいい、そのためにきめこまかくサービスの見直しをする、というのだけれど、絵に描いた餅という感じが否めません。ケアマネをはじめ、介護に関わる人たちが、利用者の状態をきちんと把握し、意見交換することが必要なはずだけれど、それがちゃんとやられているようには思えません。
・家族同居でヘルパーが利用できないという声もよく聞きますが、「日中独居の場合の食事などは、配食の利用なども検討した上で、認める場合もある」「家族の状況にもよるので、病気や障害などの場合には認める」ということです(あたりまえですが)。これは、1つ1つのケースで、利用者が頼れるネゴシエーターを見つけて、ねばり強く勝ち取っていくしかないかなと感じました。(その余地がわずかながらあるということです)
・ちょっとネットで探してみただけでも、独自の事業として、介護保険外のヘルパーさんを出しているとか(千代田区では最大週10時間認めています。杉並は最大4時間)、すごいところは、介護保険の利用上限を数万円上乗せしています(こんなことが法的に可能なのか??と思いまが)。
なので、「他の自治体では、上乗せなども大胆にやっているところがありますよ」というと、「そこにたくさんお金を使おう、というのは、自治体としての総合的な政策判断ですから。市区町村によっては福祉にお金をたくさん使うところもあると思いますが、杉並はそうではないので」というお答えでした。要するに区長が福祉には目を向けていないということなのでしょうかね。
要望へのお返事は1か月後ぐらいまでに文書でくれるそうです。
社会福祉法人の方に聞いた話ですが、介護保険になって、株式会社も介護を提供するようになったために、事業者同志がまとまるのが難しいということでした。自分たちのサービスの状況を公表したがらない。「やっぱり営利企業にやらせるのはムリ」
署名に書いてくださった方もありましたが「介護保険制度は全面的に見直しが必要」です。