わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

教科書採択の流れの件/Tonchan

昨日は教科書展示会の最終日でしたね。私も済美教育センターと高井戸図書館をハシゴして、意見書きに行ってきました。
> 実は、昨日また図書館に意見書きに行ってきたんですが、書きながらふと疑問に
> 思ってしまって…これって、ちゃんと読んでくれるのかな???
私もコレが心配で、だから、採決の為の審議の日取りを公示してほしい!とか、どういう意見がどのような立場からどのくらい出たのかの情報公開をしてほしい!とか、審議は公開で出来るだけたくさんの人が傍聴できるようにしてほしい!とか、調査会の報告を書面等で受けるだけでなく、その内容について実際のメンバーに質疑してきちんと理解する工夫をしてほしい!とか書いてきました。
どの程度かはわかりませんが、H13年度の教科書採択会議録をみると意見の内容もある程度伝わっているようです。ただ、扶桑社の教科書を推す多数の方が具体的に推薦箇所を書き綴っているのに対し、扶桑社の教科書採択反対の人はあまり内容について詳しく触れていないですね。というやりとりが気になりました。
> さっきも小学校のPTAの人と話していたんだけど、とにかく現場の先生がつか
> いやすい教科書を選べなくて、教育委員がシロート考えで選んでしまうなんて、
> すごくヘンです
これも両者がちゃんとディスカッションすればいいと思うのですよ。それぞれの立場からそれぞれの教科書の長所・短所、その長所を生かして短所を補うにはどういうことが考えられるかとか。現場の先生が使いやすいというだけが良い教科書じゃないとは思うのです。今の子ども達にとって何をどう学ぶことが必要なのかということが、現場の先生では却って見えにくい部分もあるような気もします。
> 「あの教科書」を採択されるのもすごくいやですが、「あの教科書を選ぶ」ため
> にルールがどんどん変えられていることはある意味、それ以上に問題な気がしま
> す。
そもそも、教育委員は区長が任命するのだし、人数だって教育長を含めてたった5人です。このメンバーだけが実質採択の権限をもつのは、やはりまずいと思います。名称だけ変わったんだったら、審議会から調査会っていう変更は問題ないのでは?と思われがちですが、審議会が審議会の機能を損なっているのならそれこそが問題で、現状に合わせて安易に名称を変えてしまえば「あぁ、それでいいんだ。」てことになっちゃうんじゃないかな。文言って一人歩きしてしまうものじゃないですか。だから、そこのところを指摘する必要はあるんじゃないかなと思うんですよね。「世の中、そうしたものじゃないの。」なんて、軽く考えて見逃してしまっていいんでしょうかね。(こういうことを大人がやってばっかりいると、ろくな子どもが育たない気がするんですけど。)
それから、規則案があがったときの教育委員会議事録で「公正明大にというのは、学習指導要領に照らし合わせて公正明大にってことですよね。」っていうところがありました。で、「学習指導要領に基づいてというところが、要項から規則に格上げした際に消えているが、これは明記した方がいいのでは?」という意見があって、「実際にはこの下に手引きというものがきますので・・・」という事務局の回答があったりするんです。そこで、「中学校新学習指導要領」http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/990301/03122602.htm ってのを読んでみたら、なかなかどうしてコレ自体かなりきな臭い部分があったりするんですよね。で、さらに都教委からは、その特にきな臭い部分を抜粋してきて、そこをチェックポイントとするように手引きを送ってきているらしいじゃありませんか。
それならば、はっきりいって、私は「日本国憲法」に基づいて公明正大に採択してほしいと思いましたよ。展示会のアンケートには学習指導要領のきな臭くない部分(例えば「歴史的事象を多面的・多角的に考察し公正に判断するとともに適切に表現する能力と態度を育てる」だとか「国際社会に生きる民主的、平和的な国家・社会の形成者を育む」だとか)を引き合いにだして、「扶桑社の教科書はそれに反するので教科書としては不適と思う」と書いてきましたけど。
とにかく、みんなで、どんどん意見を出しましょう!(因みに教科書展示会は終わりましたが、済美教育センターの教科書センターに行けば、各教科書自体は閲覧出来るそうです。)
話はつきませんが、今日はこのへんで。