わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

決算特別委員会1回目(あんさんぶる荻窪財産交換)

 10月5日の質問・答弁要旨です。
 事情がわからない方には、ちょっと細かすぎる話かもしれませんが、要は最後に述べたように、「学校の建て替え早期化の文書、と役所がもってきたらから印鑑をおしたら、財産交換を認めたという責任を負わされた。ワナだった」という話です。
 私以前の質疑でも同じテーマの質問が出ました。これまで区は昨年7月に出された地元荻窪地域7町会長の要望書をたてに、あたかも財産交換を地域が認めたかのような対応をしてきましたが、質疑の中で、この文書を職員が書き、7人の押印も職員が集めて回ったことを認めざるをえませんでした。
 私からは、この要望書に押印したことで、あんさんぶる荻窪の財産交換と荻窪北児童館の廃止を認めた覚えはない、という町会長さんの声、そして、要望書の前提となった児童館についての区の誤った説明について指摘しました。
<以下質問・答弁の要旨>
(松尾)何度もいうが、これは自治と民主主義の問題。区は地元と利用者の意志を無視してきた。2つの町会が昨年の「桃二小早期改築」の要望書を取り下げた。他の委員への答弁で区の職員がこの要望書を作成、押印を集めたことを認めたと理解してよいか。
(施設再編整備担当課長)事務局として手伝ったが、区の意志ではない。
(松尾)7月17日説明会で政策経営部長は「関知していない」と言っていたが、関知していたではないか。
(政策経営部長)あたかも要望書の意志形成過程に区が関与した、強要したかのように言われたので、関知していないといった。
(松尾)「プロセスに関知していない」と言っていた
(政策経営部長)まさに意思形成過程をプロセスといったもの。
(松尾)言うことがたびたび変わっているので、地域から不信感がでている。いずれにしても区職員の関与は明らかになった。
 地元のある町会長、要望を取り下げた2つの町会とはまた別の方だが、「桃二小の建て替えというタイトルだけ見て判を押した。時間がない、急いでといわれた。ひかえももらっていない」「こんな大変なことになるとは思わなかった。取り返しがつかない。どうしたらいいのか」と言っておられる。自分が印を押したために荻窪北児童館がなくなってしまうという責任の重さに苦しんでおられる。
(施設再編整備担当課長)7月23日に7町会長おそろいで区に要望書を提出いただいている。提出を受ける前の段階で、財産交換について説明したうえでいただいたもの。
(松尾)文書と押印は説明の前になされている。
(施設再編整備担当課長)押印をしたものをおもちいただいているが、提出いただくまえに説明をしたのも事実。
(松尾)桃二小の建て替えはいいことだと思って判をおしたが、それによって、荻北児童館、あんさんぶるが交換されるということを自分は認めていないとおっしゃっている。
 この方は、本会議での私への区長答弁「あんさんぶる交換を前提に要望書をいただいた」という発言に対して「私はあんさんぶる交換を前提になんかしていない」と大変激怒されていたとうかがっている。
 昨年8月27日総務財政委員会での当時の副区長答弁を読み上げてください。
(施設再編整備担当課長)「引き換え的に、桃二小の建て替えを認めたので、あんさんぶるも認めてくれよとか認めてもらったとか、そういう認識は全くない」
(松尾)先日本会議で区長がおっしゃったことと矛盾しているが。
(施設再編整備担当課長)要望書については、桃二小改築に関する要望書、この桃二小改築にあたっては、荻窪北児童館移転があったうえでということ。要望書によって財産交換を認めた証文であるというふうにはしていない。ただ、財産交換については、区立施設再編整備計画のなかで手続きを踏んで決定したもの。
(松尾)普通に考えて、責任者である区長が「前提として」といった、そのとおりだったのだと理解している。
 桃二小の早期建て替えというタイトルをみて、いいことだと思って判をおした。しかし、その中身があんさんぶるの交換を認めるものになっていた。まさか役所がまわしてきた文書にこんなワナがあるなんて思わないわけで、いま町会の中では、一部に、連合町会を抜けようという意見もあって、そのようなことになれば、前代未聞の区の大失態だがいかがか。
(施設再編整備担当課長)区としても様々な方法で説明させていただいている。
(松尾)児童館の移設について、町会のほうでは多くの方が、荻北児童館がまるごと桃二に入ると説明を受けていたと言っている。
(施設再編整備担当課長)区立施設再編整備計画にのっているとおり説明してきた。
(松尾)説明会とかではたしかにきちんと説明されていた。しかし、地域で、直接に、個人的に「児童館が桃二にまるごとスポッと入りますよ」とか、「素晴らしいものができますよ」という説明を区の職員が、しかも幹部が行っていて、これを何人もの方が聞いている。それで、桃二小が改築になれば荻北児童館がなくならないですむと、そういうふうに理解した方が多かった。だからいま、それと話が違うじゃないか、という意見が出てきて要望書の取り下げにつながっているんだと。
(施設再編整備担当課長)区からの説明は答弁のとおり。また、要望書の中にも、国との財産交換によって特養をつくることに一定の理解をするということ、また、児童館の機能移転についてものっている。これを読んで要望いただいたものと考えている。
(松尾)あのね。役所の人は、ああいう文書読んでいるのが当たり前だと思うかもしれないけど、普通の人は目を通さない。言われたことのほうが印象に残っているわけ。だからこういう誤解が生じた。そして今、十分な説明がなされなかった結果、こういう混乱が起きている。
 最後に、交換のあとも、荻窪北児童館、2階だけを存続させることはできないのか。昨年交わした国との覚書にも、施設の一部を借りられるということが書いてある。この件についてあらためて見解をうかがって終わります。
(施設再編整備担当課長)あらためて協議する。このかんの協議の中でも1フロアまるごと残るようなことはスペース上難しいときいている。余ったスペースがあったということであれば、区民が利用できるように、区民サービスの向上につながるようにということで、申し入れを行っていく。