わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

図書館の蔵書削減、学校図書室について

(要点)
・区立図書館の蔵書削減方針が出ていますが、今回の委員会には報告されませんでした。
・小学生の人数が増えているため教室が足りなくなり、図書室がなくなった学校が出てきた。
【図書館蔵書の削減について】
(松尾)次に、子ども読書推進計画についてうかがうが、その前に、今回、図書館に関する報告が2件ある。3月の図書館協議会で子ども読書と、電子化の問題と、もう1点、蔵書の除籍についての報告があったが、今回報告されないのはどういうことか。
(岡本中央図書館次長)内部の方針なので、報告はしていない。
(松尾)除籍は単なる事務作業の問題ではなくて、図書館をどう構築していくかの大変重要な要素。とりわけ、いま施設再編計画の中で、図書館をどのように再編していくかが大きな課題になる中、今回、協議会のほうに報告された除籍方針は、230万冊と23区の中でもとびぬけて蔵書の多いわが区の蔵書を30万冊減らすという計画。大変大きなもの。これは単なる日常業務の延長ではないので、文教委員会に報告いただくべきと考えるがいかがか。
(森中央図書館長)3月の図書館協議会に、蔵書規模の適正化の方針報告させていただいた。ご指摘のとおり、この課題については、区立施設再編整備計画の第一次プランの中で図書館関連の取り組み項目として取り組んでいるところ。蔵書規模を適正化する、しかもタイトル数は著しく削減ということではないということで、内部的な対応という側面もあるし、ある側面からみると、今後の図書館サービスのありかたというところに影響もあるので、今後の対応については検討させていただければと思う。
(松尾)この問題は、今回委員会には報告がなかったが、協議会で提供された資料については委員に配布していただけないか。もう1点、除籍の方針について、かなり細かいマニュアルを設定されたと聞いている。これについても情報提供いただきたいと考える。
(森中央図書館長)図書館協議会は諮問機関なので、図書館サービス、図書館行政にかかわる課題について適時と意見をいただきながら報告等対応させていただいている。議会への報告については事案の内容に即して適切に情報提供などにつとめていきたい。
(松尾)協議会の資料を委員会には提供できないということか。
(森中央図書館長)その点も含めて適切に対応していきたい。
(松尾)やってくれるのか、やってくれないのか、どっちですか。
(森中央図書館長)今後適切に判断して、検討の上対応させていただきたい。
(松尾)何度も同じ質問をしたくないんですが、配布してくれるんですか、くれないんですか。
(島田文教委員長)適宜検討すると言っています。次の質問をお願いします。それ以上の答えは今のところ出てこないでしょ。
(松尾)簡単なことでしょう。簡単じゃないんですかね。そんなに判断が難しいでしょうか。私、もうそろそろ時間を切りたいんですが。秘匿するようなものじゃないと思うし、配布いただければ非常にありがたいと思いますが。
(森中央図書館長)議会へのご報告の対応については先ほどご答弁した通り。それとは別に、議員への情報提供については相談させていただければと思う。
【子ども読書推進計画の目標「未読率ゼロ」でいい?】
(松尾)子ども読書推進計画について。まず、目標について、最も大きな目標が「未読率ゼロ」となっているが、関連する団体からもこういう目標が適切なのかというご意見をきく。パブコメの中でも、未読率ゼロはネガティブなんじゃないのというご意見がある。未読がゼロでも私は全然差支えないと考える。読んでないけれど図書館には行くとか、ぱらぱらめくって、通読はしていないけれど本になじんでいるとか、そうやって子どもたちが図書館になじむこと、本になじんでいることが大事だと思う。遠からず改定が来るとおもうので、その際に目標についても考え直していただけるといいと思う。学校図書館公共図書館への子どもの来館数を調査することによって図書館を活用する大人に育ってほしいという目標が達成できるのではないかと思うので、そういう考え方を入れていってほしい。
【図書室がなくなった?】
(松尾)2点目として、学校図書館について、天沼小で教室が足りなくて図書室がなくなったという噂を聞いたが、どうなのか。桃一小、桃五小も教室が足りなくて図書室が削減されたというが、そういった実態があるのか。
(和久井学校整備課長)いま手元に資料がないのではっきり申し上げられないが、桃五小は一部特別教室を改修して普通教室にしている事例があるときいている。
(松尾)1点目にのべた目標の件は私の意見ですが、教育委員会としての意見もお聞きしたい。それから、今質問したところ、天沼小、桃一小はどうか。
(森中央図書館長)子ども読書推進計画は、子どもの読書環境を整備しながら、子どもの読書習慣の育成を大きな目標としている。成果目標ということでは現行の未読者率が適切と考えている。国の計画、東京都の計画においても同様の目標をかかげている。当面はこうした体系のもとで計画を着実に推進する。次回以降の改定のときにどういった目標が適切かは委員のご指摘も含めて様々な角度から検討していきたい。
(和久井学校整備課長)天沼小に関しては図書室の関係のものを分散してほかの部屋に図書室的な機能をということで対応している。
(松尾)天沼小はたしかに大変だが、図書室が一室として維持されないのはどうなのかという声がある。なんとかならないだろうか。