わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

杉並区議会女性議員で南相馬市へ(2)南相馬市中央図書館

南相馬市の図書館、あこがれの図書館に行ってきました!想像以上でした。
この図書館は震災の2年前に建てられたもので、震災のときにもびくともしなかった。棚の本もほとんど落ちなかったと聞きました。
「あの図書館はすごい」と誰もがいう図書館。一歩中に入ったとたん、この図書館は違う!と感じます。だんだんにその理由がわかってくるのですが、とにかく「居心地がよい」のです。説明によると600以上のイスが置いてあるとのことでしたが、とにかく書架の間に、壁際に、あらゆるところにソファあり、テーブルとイスのセットあり、勉強コーナーあり。書架から本を取り出して、その場で、すとん、と座り込んで心地よく本の世界に入っていけます。

私たちが視察した時間は1時間ほどでしたが、いつまでもいつまでもこの図書館にいたいと思わせるしかけが色々ありました。
・おしゃれな設計の階段、吹き抜け。(開架図書の広い部屋は吹き抜けになっており、2階にもテーブル席があって、本を読みながら全体が見渡せる設計。)

・書架の高さは一番上の棚に立って手が届く高さ。なので、フロアがあるていど見通せる。
・書店の棚を意識したという「面出し」多用の書架配置。(写真はヤングアダルトコーナー)

・分類番号だけでなく、テーマ別の配置もしている。(このときは、「大人の嗜み」「憲法」など)
・和室の閲覧室もあり、茶室でもある。また、紙芝居などができる階段状の小さな劇場(30人くらい)の「おはなしの蔵」も、靴をぬいで入る設計。
・児童室は、ぬいぐるみやおもちゃの貸し出しもしている。

原発関連の本を収集している(全国から寄贈もあるそう)。そのほかにも、特集コーナーがいくつもあり、それぞれが小さな部屋になっている。(ガラス越しに見える外のテラス席は飲食OK。館内にはカフェもある)

・CD、DVDの収集もかなりの数、絵画の貸し出しもしている。
・各県・各国の観光パンフレットを収集しており、自由に持ち帰れる。(県庁、大使館に電話すると喜んで送ってくれるそうです)
・となりには、市民情報交流センター(ホール)があり、回廊でつながっています。回廊には緑がいっぱい。ホール屋上も「天空の庭」です。
「みんな図書館に来て!そしていつまでもずうっといていいよ!」と言っているような図書館。杉並区の図書館との大きな違いを感じました。杉並の図書館は本を選ぶにも突っ立って探さなくてはならないから疲れるし、読もうと思っても席がないし。
区立図書館は、これから中央図書館の改修をはじめ、つぎつぎに改築、改修になる杉並の図書館が、根本的に変わってほしいと思いました。