わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

外環の2 事業認可とは

11日の夜、「外環地上部街路話し合いの会」に行ってきました。会の名前が示すように、地下に作られることになっている外環道の「地上部分をどうするか」「話し合う」会のはずが…。
私は少し遅れていったので、すでに都の報告に対する質問が始まっていました。何についてかというと、「外環の2」の一部(練馬区内、9kmのうちの1km)がすでに事業認可を取得したというのです。上に書いたように、「地上部分ををどうするか」「話し合って」いる最中なのですよ??
東京新聞9月28日付 外環地上部、国が認可 練馬1キロ区間 市民団体は批判
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20120928/CK2012092802000080.html
「このことについて質問したい」という発言に対して司会者が「式次第はすでに決まっているので」と反対しました。しかし、すでに認可をとってしまったというなら、今更道路の必要性を話し合うことには意味がなくなります。会の存立にかかわる問題だと皆が要求しました。(この司会者っていまだに何者なのかわからない。)
「杉並では区も、外環道の2については必要性の有無から検討する、といっているのに、今回のことは抜け駆けだ」「練馬でも話し合いの会をやっているはずだ。その人たちが道路にすることに賛成したのか」とつめよる委員の人たち。
東京都の説明は「本線の工事により分断される道路があるため、それらの機能を保障するために外環の2の部分の工事が必要」「用地買収を行う際に外環本線と外環の2にまたがる人は二度手間になってしまう」という2点でした。
それに対して「外環の2と本線の用地は95%が重なっている。道路の機能保障というが、それは本線の予定地内でできること」「外環道計画に際して、国と東京とは『対応の方針』を示した。その中で、道路の問題は国の責任で行うと書かれている。なぜ、都がやることになったのか。国から依頼したのか」との疑問。
練馬の話し合いについては、都は「練馬の話し合いの会は昨年8月に終っている。事業認可を申請したのは今年の3月のこと」「申請にあたっては、地元で説明会をして、理由も説明した」というのですが、傍聴にきた練馬の方は「私はその説明会に行ったけれど、そんな説明はひとつもなかった。ウソです」と。しかも、発言を待っている人がたくさんいるのに時間だからと打ち切られたそうです。
つまりこの杉並の会だって、終わってしまってから道路にしますと言われても、意見を言えないということになるのか。
「これまで本線と外環の2は、全く別だと聞かされてきた。関連があるなら両方をあわせてやっていくのが筋。検討は別といいながら、都合のいいときだけいっしょにやるのなら、私はたちはだまされたようなものだ」
「結局外環の2をつくるのであれば、地下に本線をつくることはない。地上、地下の両方をあわせて、もう一度必要性の話し合いからやるべきだ」
「道路にするのかどうかの話し合いをしているときに事業認可というのは理屈にあわない。用地買収が二度手間というけど、外環のの2はつくることが決まっていないんだから、つくると決まってからやるのは仕方ないだろう」
結局予定地していた2時間はこの問題でほとんど終わってしまいました。当たり前ですね。
今回で5回目、毎回傍聴しながら「意見をきくとかいいながら、結局道路はつくってしまうつもりだろうな」とは思っていましたが、さすがに話し合いが終わらないうちにやってしまうなんて無法なことは想像できませんでした。
東京都は「行政の責任において判断したこと」と居直り、住民の声は聞き置くけれど、決めるのはあくまで自分たちだとの態度をロコツに見せていました。とても尊大だと思いました。これは小口さんという課長の個性だけではないと思います。
「杉並区はどうなんですか」という質問に、都市整備部の小町部長は「区としては好ましくないと考えている」と答えました。東京都も「杉並区さんからはお叱りを受けました」と言いましたが、それでも、区役所が文句をいっても、関係ないわけだ。委員からも「なんでそんなに強気なのかわからないね」と呆れられる始末。
東京都が住民を本当に軽んじているなということがよくわかりました。