わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

「あんさんぶる荻窪」財産交換と桃二小改築

「あんさんぶる」と荻窪税務署の交換は、区長など一部の区幹部だけで国と交渉して決められました。区民ばかりか区職員も無視して進行しています。最終的に交換の契約をするのはまだ先ですが、区は既成事実化を進めています。
9月議会には税務署跡地に建てる新庁舎設計の予算が提出されています。また、「あんさんぶる」2階の荻窪北児童館がなくなる代償として突然、桃二小建て替え案が飛び出しました。「あんさんぶる」交換のためなら「なんでもあり」の区政になってしまっています。
杉並区実行計画で区立学校の建て替え計画が唐突に変更され、桃二小が突然最優先の学校に躍り出ました。桃二小は今年築49年目。築50年以上の学校が小中あわせて9校(杉一、杉二、杉六、桃一、高三小および中瀬、天沼、神明、西宮中)ありますが、これらをいっきに飛び越えて、2015〜16年度設計、2017年度〜改築となっています。文科省が最近「校舎はなるべく70年使って」とお達ししたばかりなのに。老朽化した他の学校の地元では「早く建て替えを」と待っているのに。区長の一存で1つの学校が特別扱いされることはルール違反です。区役所の中でも「こんなことをしたら区政のルールがめちゃくちゃに」との声が上がっているとか。(小中学校の築年数は以下のページの「資料編」にあります。http://www.kyouiku.city.suginami.tokyo.jp/education/schoolhouse/pdf/keikaku/keikaku01.pdf
桃二小にとってもいいことではありません。学校を改築するときは、保護者や地域からよくよく意見を聞いて行うはずなのに来年にはいきなり設計に入ってしまいます。これから何十年も使う学校なのに拙速ではないでしょうか。保護者の皆さんにとっても、突然の工事は予定外。迷惑なことです。また、桃二小はこの夏休みにトイレを改修したばかり。ピカピカのトイレも3年後には取り壊され、全くムダだったことになってしまいます。
なぜこんな計画になったのか。「あんさんぶる荻窪」交換に伴い、同所にある荻窪北児童館がなくなってしまうので、その代替施設を桃二小内につくるため、とされています。しかし、荻窪北児童館と同じ施設を学校内に作ることは物理的にも金銭的にも不可能です。代替施設は現児童館に比べ大幅に貧弱なものにならざるをえません。しかも「あんさんぶる荻窪」の交換に合わせるために急いだはずですが、予定では「あんさんぶる」交換が2018年4月なのに、桃二小の竣工は早くても2019年度と、どんなに焦っても間に合いません。
また、学童クラブを学校内に移転した場合は民間委託になり、これまでの職員さんとはさよなら、になってしまいます。子どもたちのためには、現在の荻窪北児童館をなんとか存続させたいものです。