わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

杉並区施設再編説明会(1)産業商工会館

10月末から11月初にかけて3カ所の説明会がありました。最初は阿佐ヶ谷の産業商工会館。人数は30〜40人ほどで少なく、参加者は言いたいことを言えた感じでした(でも、ノレンに腕押し)。
個人的に一番あきれたのは、あの建物は「バリアフリーの点から問題があるので廃止」とまで言っているのに、階段でしか行けない3階で説明したこと。ゆうゆう館の利用者である高齢者が来ることがわかっているのに。わざと?
それと、区民が「コストはどうなるのか」と聞いたことにたいして、何一つ明確な答えを出さないこと(Q&Aは下記)。計算していないというけど、計算していないワケがないと思います。知られると都合の悪い数字なのでしょう。
<区の説明>
・当初の予定(2015年3月末で廃止。その後解体)から変更して、2015年10月まで存続、10月末でいったん閉鎖。
・2015年11月〜2016年10月=2・3階部分を壊し1階建てにする(減築)。
・2016年11月から杉一小学校の高層化が完成するまで、1階・地下1階をこれまで通り使用。
・ただし、同じ建物にあるゆうゆう館は当初の予定通り来年3月末で廃止、移転。
<質疑>以下Q&Aにまとめてみます。
◎産業商工会館の計画
Q:2・3階を解体、1階建てにする工事の費用と全体を解体する場合の費用は?
A:2・3階を解体する場合は2億5千万円、全体を解体+プレハブ会議室設置の場合は3億5千万円。
Q:建物全体の耐震工事を行い、全体を存続させる場合の費用は?
A:約1億円。
Q:そっちのほうが安いし、部屋もそのまま使えるのでは?
A:耐震診断をしたときに、とても値の低い部分があり、耐震を行う価値がないと判断したから、そもそも耐震工事は考えてない。
Q:現在の建物を廃止するというが、跡地は何につかうのか? それがわからないと議論にならないのでは?
A:まだ決まっていない。杉一小の複合施設に移転するまでに考える(というけど、たぶんもう決まっているんでしょうね。)
◎ゆうゆう館の移転
Q:ゆうゆう阿佐ヶ谷館が北口に移転される予定だが、そのために遠くなり行けなくなるという人が多い。現在地に存続、あるいは近い場所に移転できないのか?
A:南口にゆうゆう館がなくなることの問題はわかっているので、ゆうゆう館にかわるグループ活動の場所を探している。貸しビルなどもあたったが適当な場所がない(値段が高いということ?)。阿佐ヶ谷中の会議室を勧めている。
Q:阿佐ヶ谷中に入るためには、狭い坂道を長く歩かねばならないので困る。
A:ご不自由をおかけすることはわかっているが、他に適切な場所がない…。
◎杉一小の高層化との関係
Q:杉一の建て替えにあわせて、阿佐ヶ谷地域区民センター、産業商工会館の3つを複合施設にするという計画だが、高層化せず、3つを現在地でそのまま整備したほうが安上がりでは?
A:設計もしていないので、個別の建設費は計算していない。建物は建設コストよりもランニングコストのほうがかかる。たとえば学校1つ建てるのと解体で約30億だが、ランニングコストは40億といわれる(この発言は、暗に高層のほうが建設費がかかることを認めたものでは)。
Q:ランニングコストについても、他区の複合施設の例では、複合施設は区と民間の管理が別々のためかえってランニングコストがかかると指摘されている。複合施設とそうでない場合とコスト計算はどうなっているか?
A:コスト計算はやっていない。今回の施設再編は、1つ1つの施設をどうする、ではなく、マクロ的にみて、全体を効率的に再編するためのものなので、個々の施設について試算はしていない。