わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

教育委員会傍聴記/YUYU

冒頭、例の学校教員からの報告書への干渉弁明。「記載方法について指導室からお願いして再提出していただいただけで、教育委員会からの指示ではない」指導室がなんでそんなことするの!?
さて、いよいよ社会。地理が初めにあったが「地理・歴史・公民は一体」とかいうことで歴史が先になった。
はりきって口をきったのは扶桑社支持派の委員。「なぜ歴史を学ぶのか。わが国の歴史に親しみ、その時の人々がどう考えていたか。今の価値観ではなく当時の人々の価値観で考えてみるべき(だから「大東亜戦争」になるのね)。神話の中には当時の人々の人生観が映されている。それらをきちっととりあげているのが扶桑社版。当時の考えを子どもたちにしってもらいたい(私たちが洗脳されていた内容ね)。歴史のどの部分をどの程度、どのようにとりあげているか。秀吉の朝鮮出兵を扶桑社以外は「侵略」としている。近代についても「集団自決」があったかは不明。私は戦時中中学生だったのでゲートルをまいていた。そういう当時の様子も扶桑社が一番よく示している(はあ?)」くどくどと続きます。
扶桑社に反対の委員「なぜ歴史を学ぶのか。それぞれの時代の反省すべきだったことも学んで未来へ続く発想をもたねばならないと考える。歴史について疑問をもち、主体的に歴史をみることができるか。ひとつの事実についてもいろんな説を載せるべきだと思うが扶桑社のものは一方的。東京大空襲など、普通の人々の被害についての記述が少ないと思う。」「帝国書院のものはデータ・図表などわかりやすい。考えさせる教科書で、中学生向きの表現がある。」「社会科の目標とは、広い視野にたって、年表・資料にもとづき、多角的・多面的考察を行い公民としての基礎的教養を身につけ、国際社会に対応できる人を育てること。教科書調査委員会は、現行の教科書、帝国書院のものは充実しているとの評価をしている。集計でも、歴史的事実・人権問題などバランスがとれている。
教育長「歴史に主体的に取り組む動機づけをどうつくるか。事実の羅列はいかがなものか。先人たちがなぜそのような行動をとったのか、その背景は?原因は?結果は? 論理的に考えさせるようでなくてはならぬ」「駅でびらをもらい、展示会にいって、扶桑社のものをみて言い知れぬ不安をもったという意見がよせられている。帝国書院のものや大阪書籍のものは歴史を多面的にみている。」
ここで支持派の委員から「もう一度どの教科書も読み直して審議したい。今日は継続審議として仕切りなおししたい」との提案。これをうけて審議継続となりました。