わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

中学校歴史教科書採択終わる/小林五十鈴

日本婦人有権者同盟の機関紙『婦人有権者』10/1号より。小林さんからお送りいただきました)
06年度から使用する中学校の教科書の採択が終わった。残念なことに扶桑社の『改訂版 新しい歴史教科書』を公立中学校の全国583地区では、東京都杉並区(歴史)と栃木県大田原市(歴史・公民)の2地区で採択された。
都道府県では、東京都の中高一貫校(歴史)と、ろう・養護学校(歴史・公民)、愛媛県中高一貫校(歴史)と、ろう・養護学校(歴史)と滋賀県中高一貫校3校中の1校(歴史)で採択があった。
第二次大戦後、教科書採択権は各学校にあって、教師が教科書展示会で見本を見ながら使用する教科書を決定した。しかし、現在の教科書無償制度では、採択者は国立・私立は校長、公立は教育委員会になった。いったん採択された教科書は4年間同じものを採択することになっている。
今回のつくる会教科書採択は9月6日現在で歴史は4860冊(0.39%)、公民は2350冊(0.19%)の採択になっている。「つくる会」は8年間にわたり歴史を歪曲する政治運動をつづけ、その道具として教科書を発行し、学校現場に持ち込んだ。
つくる会」は10%の採択を運動継続の必須条件と明言してきたが、今回もその目標には達していない。「つくる会」は即時教科書の発行を辞退してほしい。
杉並区の場合は改革派の山田宏区長が就任して6年目、4年前の採択では杉並区立公民館館長の職を経た教育長は扶桑社の教科書を選ばなかった。その結果賛成2反対3で不採択になった。今回教育長の交代で4年前と逆転になったのである。「杉並区平和都市宣言」「原水爆禁止署名発祥の地」としてはそぐわない教科書を2100名の子どもたちに渡すことになってしまった。杉並区長、杉並区教育委員会の責任は重大といえる。