わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

戦争を強行する目的は何か/水野英子

(東京地婦連機関誌「婦人時報」11月号より。水野さんからご紹介いただきました。なお、東京地婦連のHPはhttp://www.chifuren.gr.jp/tokyo/
自衛隊派遣反対の行動のようすや、声明が公開されています。) 
第二次世界大戦中、私は東京でアメリカB29爆撃機空爆を避け、防空壕の中で恐ろしい夜を過ごしたことがあります。しかし「神風特別攻撃隊」の報道には、より強い衝撃を受けました。戦闘機の帰りの燃料を節約しなければならないほど追いつめられていた日本の軍隊は、片道の燃料だけで若い飛行士を航空母艦めがけて体当たりさせたのです。未来ある若い兵士は本当にお国のためと思えたのかと胸が痛みます。
アメリカ01年9.11事件は世界中を震撼させました。あのとき、日本の特攻隊と同じだ、とアメリカで報道されましたが、全く違います。無関係の多くの人々を乗せた旅客機をハイジャックした自爆テロです。帰りの燃料のない戦闘機に乗せられた兵士とは比較できません。
実行犯モハメド・アタは、裕福な家庭に育ったが、ドイツ留学中、欧米でのイスラム教徒に対する差別を感じ、アルカイダに引き入れられたのではないか、とおわれています。
テロの要因は複雑で分かりにくく、撲滅の方法も困難になってきます。しかし戦争になりました。テロを生みつづけ、イラクではすでに死者10万人以上と報道されています。
9月22日、沖縄の糸数慶子参議院議員を中心に、沖縄の怒りを語る会がありました。私は「沖縄と離れている本土の人々は、沖縄は危険が多く平和がないことに、考えが及びにくい。イラクに対しても同様だ。不公平な立場に立たされた人だけが危険な目にあっている。そのことに思いを馳せ、運動に協力したい」と語りました。
マイケル・ムーア監督「華氏911」という映画を観ましたが、戦争の矛盾に驚かされます。9.11同時テロ後、全米で飛行機運航が再開されると、ウサマビンラディン一族の24人が、取り調べを受けることなく出国許可をもらえたのはなぜか、と問いかけています。テロの中心人物をビンラディンとして戦いを始めたのではなkったのでしょうか。イラクには大量破壊兵器もありませんでした。
戦争の目的はまったく異なった他にあることになります。目的の明確でない戦争の手助けを日本がする理由は何でしょうか。
すでに戦場となっているイラクへの自衛隊派遣は、平和憲法に違法です。日本は世界に誇るべき憲法に守られ、平和がつづいていました。初代山高しげり会長より母と子の平和運動をつづけてきた地婦連、今こそ憲法改悪反対を叫ぶべきです。