わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

「師範塾」とは何か?/ゆり

杉並の教育を考えるみんなの会会報「すぎなみ便り」No.30に投稿したものです。
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杉並区教育委員会は06年4月に「師範塾」を「開塾」するそうですが、実は「師範塾」という名の団体はすでに存在しているのです。http://www.shihanjuku.com/
一昨年4月よりNPO法人として活動しているこの団体の副理事長はあの「つくる会」前副代表の高橋史朗氏です。また理事長の木村貴志氏という人は福岡教育連盟という「教育正常化」をかかげる団体の事務局長だった人であり、さらに理事には「松下政経塾」の出身者が連なっているという陣容。区長・教育委員会は「師範塾のことは知らない」「全く関係ない」と言っているそうですが、知らないはずがありません。
あらためて区の文書を読んでみると、育てたい教師像として「日本人が(人間が、じゃないの?)本来持っている資質や能力を生かすとともに、我が国の歴史や文化および伝統を尊重し」云々とありますし、「杉並区の独自性」として講義内容に「戦後日本の教育を再点検する内容」「戦前の教育(教育勅語!)をどのように生かすか」という復古的な内容になっています。さらに「社会奉仕、企業体験」「合宿などで汗をかき支え合う場をつくる」に至っては「松下政経塾ですか!?」と聞いてみたいカリキュラムです。
保護者の中では「杉並で育てた先生が杉並にずうっといてくれる」と期待する向きもありますが、この内容ではあまりにも問題だということを、もっとみんなに知ってほしいと思います。