わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

杉並病は終わっていない/ゆり

杉並病をなくす市民連絡会が、区役所に出した質問状の回答がありました。昨年、同会が「健康調査」を行い、新しい被害者が出ていること、新たな健康調査の必要を訴えたことに対して、区は「現在得られる数値からは被害者が出ているとは考えられないから調査の必要もない」と回答しました。http://d.hatena.ne.jp/waku2/20040820
それに対して会では「どういう数字を根拠にしたのか知りたい」と質問し、その回答が今回出されたものです。
・年齢調整死亡率 ・乳幼児検診におけるアレルギー相談 ・小中学生のぜんそくや視力異常の率 ・ぜんそくの医療補助登録数 ・杉並中継所にかかわる健康相談 の5項目について、区内全体と井草地域を比べたときに有意の差がない、あるいは井草地域がむしろ低く出ているという回答でした。
会から参加したメンバーとしては、「たしかにこれをもって被害があるとはいえない。しかし、ごく最近のデータしかないので、杉並中継所の96年開設を前後してどのような変化があったか、最近との違いなど、経過を見ることができず、被害がないという証明にもならないのではないか。」「このような数字からは被害が読み取れないというだけのことで、現実に多くの人が健康不調に悩まされている実態を見れば、もっと専門的な、きちんとした調査が求められているのではないか」と意見をのべました。
役所は、確かにバタバタと人が倒れるような状況でもないと、動かないのかもしれません。まして、役所のトップからし杉並病は「終わった」としてフタをしたい状況ではなおさら、新たな調査はやりにくいと思います。しかし、現状はほんとうに深刻なのです。このことを受け止めてなんとか新たな一歩を踏み出そうという勇気を、担当の保健課、環境課にはもってほしいと思いました。