わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

「寝屋川病」を視察にいきました

8月20日・21日と寝屋川市の視察にいきました。視察先は「北河内4市リサイクルプラザかざぐるま」とその近辺。リサイクル・アンド・イコール社という廃プラから輸送用パレットを作っている会社がもっとも汚染源とみられていますが、こちらは見学を断られました。
市民団体とも懇談してきました。いま2つの施設の操業停止を求めて裁判に訴えています。疫学調査でも、大気の分析でも、非常にクリアにこの2つの施設が原因施設だという証拠が出ていますが、果たして判決はどうなるのでしょうか。
杉並病」を知っている私にとっては、現地に行って被害者の方たちと話をすると、杉並病の被害と同じ部分が非常に多いことがわかりました。井草の被害者が指摘する「ピカピカ光るもの」が洗濯物やふとん、ベランダにつくことを話すと「うちもそう。べたべたする」とみんなが言っていました。また、白い雲のようなもの(排気の中にあるプラスチック由来物質のかたまり)の話をすると「肉眼で見たことはないが、ふわーっと包まれたあとに、のどや目がすごく痛くなってがまんできなかった」明らかにかたまりで通り過ぎていったそうです。この体験も何人もしていました。被害の症状も非常に似ていました。リサイクル・アンド・イコールが稼働して3年余りですが、すでに重症の方も出ていて、全身が冷たくなって吐き気がし、食事をできないという若い女性は家族とともに転出したそうです。
また、この地域には小学校、養護学校、病院、サナトリウム(!)、介護施設など教育、医療、福祉施設がたくさんあるということで、これらの利用者への影響も心配とのことでした。(詳しくは「廃プラ処理による公害から健康と環境を守る会」HPをどうぞ http://haipura.com/
それから、皆さんに署名のご協力をいただいた「大阪府労働情報総合プラザ」(運営していた「財団法人社会運動協会」のHPはこちら  http://www2.ocn.ne.jp/~shaunkyo/index.htm)の友人を訪ねました。図書館としての閉館がきまり、本を撤去(別室に移動、あるいは廃棄)しなくてはならず、フロアは雑然としています。もともとは閲覧室として書架やテーブルが置かれていた場所に、本が足の踏み場もなく山積みになっていました。
この協会が図書館を民間委託で受けてから、経費は4分の1、来館者は4倍、16倍の効果をあげたのになぜつぶされるのか。年間経費は約1000万円で、府の財政からすればわずかなものなのに。
書庫を見せてもらいましたが、大阪の労働運動を中心として戦前からの膨大な資料が集められています。書籍はもちろん、組合の大会記録や非合法時代のちらしまで貴重な一次資料の宝の山です。コレクションとしてもすごいが、これを公開していたことに非常に意義があったと友人は言っていました。規模を縮小しながらも、なんとか図書館として継続するべく奮闘しているとのことでした。薄給で睡眠時間を削り、やせ細って(もともとやせている人だが)がんばっている彼女が心配。
この図書館は最初に廃止が決まったのですが、来春にはもっと多くの施設が実質廃止されたり、いろいろな政策が本格的に実施されていくとのこと。橋下行革の過酷な実態が府民にわかっていくのはこれからではないでしょうか。