わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

松岡指導室長と交渉/ゆり

上の杉並区の「書き換え指示」事件で「教育を考えるみんなの会」が朝区役所前(職員むけ)びら配り、午後指導室長との交渉を行ったので参加しました。
室長との交渉は、全く平行線で実りのないものでしたが、私は以下のことがわかりました。
○報告書記入の基準逸脱というのはいいがかり。
調査委員会の実施要綱では、学校からの報告書は各教科書の「適否」を判定すると書いてあるのに今回「適切でない」と書いたことが書き直しの対象とされている。さらにもっと細かい手引きがあるんですというので(これはコピーできません、なんてもいったいぶっていましたが、たいした文書じゃありません)、みせてもらいましたが、「所見の記載にあたっては順位を表す数字や記号等を記載したりすることがないように」と書かれているだけで、「順位がわからないように」などと書かれてはいません。ですから、区の基準を逸脱する報告書を書いてしまったわけではありません。評価にかかわる不当な指導です。
○他教科でA、B、Cなどと評価をつけた教員もいたそうですが(これは区民側から出た話)その人は修正要求されていません。扶桑社版歴史教科書だけが指導を受けています。
○6月中に提出した文書をなぜ今になって?
学校から6月中に調査委員会に提出された文書なので、事務的なミス(押印がないとかもあったらしい)なら即座に訂正した上で報告書を作成するのが当然です。1ヶ月もたってやおら学校に修正指示をするのは、教育委員→調査委員会→教育委員会事務局(指導室)のどこかで政治的な指示をしたからです。指導室はあくまで取り次いだだけという立場で採択に介入したように受け取られるのは心外という態度でしたが、以下のように責任の所在は不明確です。
○徹底した秘密主義
「書き換えを何点指示しているのか」「教育委員会への報告以前と以降では何点か」などいろいろ質問しても「すべては採択終了後に公開します」の一点張り。教科書調査委員会のメンバー、報告書など一切非公開(他区では報告書を公開して「歴史教科書は候補A社、B社」など明確に発表しているところもあります)。したがって、今回書き換えを誰の責任(教育長? 調査委員会委員長? 指導室長?)で指示したかも秘匿されています。
他区市と比べて、徹底的に秘密主義で進められている杉並の採択事務が諸悪の根源ですね。この秘密主義は区が扶桑社版を採択するために行った介入をすべて見られないようにするためだということがばれてしまいました。このまま扶桑社版が採択されれば教育委員会は「偏った採択事務をした」という汚名をぬぐうことは金輪際できないでしょう。