わくわくの日々

杉並区議会議員・松尾ゆりのブログ

東京電力値上げの学習会

「全国消費者団体連合会」主催の学習会に行きました。http://www.shodanren.gr.jp/Annai/368.htm
3時間の間に前半は福島原発の現状、後半は電気料金について、それぞれ東電からの説明と質疑応答タイムという構成。長々と説明はしてくれたけど、値上げについても事故収拾についても、全く納得いかず。いっしょに参加したMさんと「勉強にはなったけどねー」と言って帰ってきました。
値上げの説明は、「そもそも電力会社の発祥は明治時代にさかのぼり…」というところから始まって、「国で定められたルールに従って計算している」の繰り返しで正当化。しかし、それは平時のルールでしょ。こんな大事故が起きた状況でルールもないものです。
きょう収穫だったことは、消費者団体のいろいろな動きがわかったこと、それから消費者庁、消費者委員会が値上げ案に対して注文をつけていることもわかりました。
消費者庁、東電値上げで13項目チェック(日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2900T_Z20C12A5CR0000/
消費者庁東京電力料金値上げに関わる主要なチェックポイント」
http://www.caa.go.jp/information/pdf/120529point.pdf
消費者委員会の副委員長・山口広さん(弁護士)という方が、値上げ案に対して疑問点をまとめて報告されました。人件費、燃料費などとあわせ、なかでも驚いたのは、値上げ総額(収支不足額)6763億円のうち、東電の「事業報酬」として2815億円も計上されているが、その中になんと6.32%の株主配当が含まれているとのこと!
これに対する説明は、さすがに「今年は配当は考えていない」。しかし、そのあと、「当社は現在、自力で動けずタグボートにひっぱってもらっている巨艦。ただ、いつまでもタグボートでいいのか。電力の安定供給、事故の賠償など、責任をもって行うために、自力で立っていかなければ」という理屈から、指摘された配当は「将来の株主配当の原資とする」のだそうで。つまりは「内部留保」ではありませんか。この説明には、皆納得いかず、司会をしておられた団体の方からも「東電は本当に企業なの?と思いました。このままではダメですよ」と厳しい言葉が出ていました。
東京電力から各家庭に配られた「値上げのお願い」という手紙(皆さんのポストにも入っていたと思います)の「お願い」のところにMさんと赤でバッテンをして「計画案」と書き直したものを東電の人に渡して「まだ決まってないんだから」と言ったら、東電の人たちは、ぽかーんとしてました。決まっていないなんて考えたこともないんでしょうね。(でも、この手紙に書かれた「7月からの値上げ」はすでに8月にずれこむと言われていますよね。)
7月初めには消費者団体として、値上げ問題で集会をする予定だそうです。私は司会の方に「ぜひ、反対署名をやってください」とお願いしておきました。